2022年のメンズエステ業界は摘発の年と言っても良いくらい、摘発ラッシュでした。
また2023年1月26日に東京都は東日本橋の高級人気店「銀座リラクゼーションサロン・ザ★ギン」が摘発されるなど、落ちつく様子は見えてきません。
そんな摘発ですが、傾向は微妙に変わってきています。
夏頃までは、北海道の摘発のように、ヌキなしでもセクシー衣装だけで検挙>有罪となる勢いでした。
それによりメンエス業界滅亡ともいえるような大規模摘発(掃討作戦)があるのではと懸念していました。
しかし、秋口の静岡メンズエステの不起訴処分により、健全店は生き残れることが証明されたように思います。
当局は対象店舗毎の慎重な捜査を余儀なくされることになりましたが、現在も過激サービス店が次々にオープンしていますので、摘発は今後も継続していくと予測しています。
この結論に至った経緯と、今後どうすれば良いのかを解説していきます。
摘発ラッシュの背景
今までの摘発事情
通年であれば、春先に何店かのメンズエステ店が摘発される程度でした。
冬場の閑散期を乗り越えるための過激サービス増加によるものが大半でした。
店を潰さないため、セラピストも客を逃さないため、過激サービスが増加する傾向になります。
その店の内偵を進め、検挙に踏み切るのが春期になるのです。
あとは時期に関係なく、ヌキ行為発覚や事件性のあるもの(オイタした客へ違反金を恐喝など)が数件ある程度でした。
コロナにより激変
以前と理由は同じと考えるとしっくりくるのですが、その事情がコロナにより劇的に悪化しました。
✅ 3密のキャバクラなどから転職するセラピスト増加
コロナの第5波の収束、2021年8月に急激に感染者を記録したにもかかわらず、9月に急激に改善したときの波です。
この機に、3密のキャバクラキャストなどがセラピストへ転職し、10月頃から入店ラッシュになっていました。
万年セラピスト不足の求人事情がいっきに改善され、稀に見る買い手市場でしたね。
ただ残念なことに、客足は戻っていません。
客は少ないところにセラピストが増え、需給バランスがさらに崩れたところで程なくして閑散期へ突入。
需要が少ないところへさらに供給が増えたのです。
こうなると店側の対応としては2つ
・価格破壊
・過剰サービス
当然今までよりさらに過激な冬になったのです。
摘発ラッシュのトリガーはTwitterの過激画像
今となっては考えられないかもしれませんが、3~4年前はセラピストさんの配信画像で裸同然のマイクロビキニやランジェリー姿の画像などの配信は殆どありませんでした。
今ではそういったエロ画像も何故か市民権を得て、当たり前の様に配信されています。
もちろんメンズエステを知らない皆さんにも拡散されるわけで、「こんな裸みたいな恰好でマッサージする店」ということを世に広めることになりました。
当然その画像から連想されるのは、癒しではなく性的なサービスでしょう。
トリガーと考えているTwitterですが、今後はバロメーターにもなりうると思っています。
セラピストの過激画像配信が無くならない限り、摘発は継続していくと考えます。
摘発の基準が変わった
そんな経緯で、ヌキ店を排除しても過激サービスは根絶できないと考えたかは定かではありませんが、摘発ラッシュは今までと明らかにことなる厳しい基準で取り締まりをしました。
2022年の摘発で一番インパクトがあったのは、8月の北海道Honey(ハニー)だと思います。
メンズエステでは一般的であるちょいセクシーな衣装や横スカ紙パンツもNGとなった事案です。
春先より他店の摘発でも、ヌキ行為がなくとも癒しに関係のない行為は違法とされていたのですが、TwitterのインフルエンサーであったHoney(ハニー)店長さんの摘発で、決定的なものになりました。
これにより、胸元の大きく開いたトップスやミニスカでの施術はアウト!
殆どの店が違法とも言え、2003年から故 石原慎太郎氏が執行した、歌舞伎町洗浄化作戦のような、大規模摘発によるメンズエステ業界排除が懸念されました。
今後も摘発は現状規模で継続する
しかしその直後、静岡のメンズエステ店摘発により状況が一変しました。
健全店を営業していたという店の言い分が認められ、不起訴処分となったのです。
これにより当局はセクシーな衣装はNGではあるが、それを物証として右から左に次々と摘発できない事情となりました。
とは言え過激サービス店は減少どころか増加傾向に見てとれます。
大規模な摘発はしにくいですが、店舗毎の摘発は今の規模で続いていくと思われます。
摘発ラッシュが収束する日はまだ先の事となりそうです。
メンズエステの道は3択に
これも北海道ハニーの摘発、その後の対応により風俗店へ転換という新たな道が示されました。
それによりメンズエステ店として進む道は3択となりました。
✅ 風俗店へ転換し出張エステ経営(無店舗型性風俗特殊営業届)
✅ 健全店を経営
過激店を経営は、良し悪しは別にして今の摘発規模であるなら捕まる確率は結構低いです。
なので無知と言うより、故意に逮捕覚悟で荒稼ぎを狙っている人もいるのではないでしょうか?
風営法違反の犯罪者として、2年以下の懲役又は200万円以下の罰金を覚悟するという選択肢もあるかもしれません。
ただそれは、業界自体の終焉を招く選択でもあり、もちろん私はお勧めしません。
風俗店へ転換ですが、以下記事の様にこちらもお勧めしません。
道は険しいですが、どうか健全店として正しい道を進んでいただきたいです。
その為には以下10項目の行動指針を参考に、店内全メンバーへ周知徹底する必要があります。
摘発されないために排除すべき10項目
以下を排除しましょう
②オプション(パウダーやホイップetc)
③セクシー衣装
④横スカ紙パンツ
⑤鏡
⑥伏字や略称(隠語)で書かれいているもの
⑦TwittetやWebでの過激画像配信
⑧施術動画
⑨体験談
⑩セラピストとの契約未締結
それぞれの詳細は以下をご覧ください。
排除は摘発のリスクを物理的に無くすという意味合いです。
セラピストさんへ10項目をきちんと説明し、健全なサービスの提供を理解してもらい
悪質客と戦うセラピストさんのフォローをしっかりしていくことが大切です。
過激店撲滅は先の話し
ここが大切なのですが、デリケートな部分でもあります。
ちょっと歯切れが悪いですが察してください。
世の中には本音と建前があります。
今のメンエス業界は、過激店のせいで、本音の部分がメディアに出過ぎてしまい、悪目立ちしている状態です。
世間ずれして、出た杭を打たれている状態なのです。
国も本音の部分では黙認していたが、例えばなんちゃら夫人団体から「こんな破廉恥なお店は許せない」と言われれば対応しなくてはなりません。
でもそもそもがその人たちの目に触れなかったら、、、知らないので文句は言われていなかったのです。
とは言え、一度悪目立ちしてしまったので、健全化しないとこの摘発ラッシュは収束しないでしょう。(終息はしません。収束です。)
健全化のために必要なことを行い、所属セラピストさん達にも正しいことを伝え、実践してもらいましょう。
具体的には?
「おとなしくしましょう!」
です。
違法な部分が目立たなくなれば自体は収束していきます。(文句を言う人がいなくなるので)
ただ、上の排除10項目を厳守するとどうなるでしょうか?
駅前にある「ほぐしの〇〇」のようなマッサージの店に近くなります。
メンズエステの魅力は半減するでしょうね
つまらない世の中になったもんだ。。。
さらに残念なことに、摘発が強化されたここ1年でも、新規店か名前変更店かの過激店が次々にオープンしています。
一方最近の当局は、一斉摘発どころかタレコミ情報に翻弄されて、迷走しているようにも見えます。
残念ながら過激店撲滅はまだ先の話ではないでしょうか。
まあ今まで過激店を横目に頑張ってきた健全店の皆さんにとっては、今更なお話だとは思います。
タフな皆さんのお手伝いを引き続き行って参ります。